私は予備校講師であった過去も、学校の教員であった過去も持っています。
最近の生徒は、予備校信仰が強い印象を受けました。
そこで今回は、なぜ予備校信仰が強いのかを自分なりに考察しようと思います。
- そもそも学校と予備校の違いは何か?
- なぜ予備校信仰が強いのか?
1、そもそも学校と予備校の違いは何か?
それは、「教えている内容」だと思います。
科目は同じかもしれませんが、中身は異なります。
学校は、端的に言えば「人間を育てている」場所。
予備校は、「受験に勝つためのテクニックを教えている」場所。
私立高校や中高一貫校では違うと思うが、公立高校では授業の進度が予備校に比べると遅い。
しかし、その分生徒個人個人の興味関心を引き出すために先生方が試行錯誤しながら授業を行っています。
どの方向へ進んだとしても通用するよう、教養を鍛え、人格形成の助けとなる。そんな教育を行っているのが学校という場所なのだと思います。
その一方で、予備校はスピードが速く、「解法テクニック」に重点を置き、大学受験合格によって生徒の将来の道を切り拓くような教育を行っているように感じます。
「英語の長文読解はこう解く」や「○○大学の問題はこういう視点が必要」など、合格するためのメソッドを教えてくれます。
いわば、【合格への最短ルート】を示してくれるような場所が予備校だと思います。
現場の先生からすると、「全然違う!」ということもあるかと思います。
あくまで主観ですし、どちらかをオススメするわけではありません。
2、なぜ予備校信仰が強いのか?
では、なぜこのような教育の違いあるにもかかわらず、生徒の予備校信仰が強いのか。
それは、「最近の生徒がスマホに慣れているから」だと思います。
グーグル先生に聞けば、なんでも答えが書いてある現代、徐々に効果を表す学校の教育よりも、最短ルートを示してくれる予備校の教育に生徒は惹かれているのだと思います。
また、学校の授業も予備校の授業も同じ「大学受験対策」として混同しているのかもしれません。
その場合、予備校よりも進度が遅い学校に対して、「もう予備校でやってるし、適当に流せばいっか。」と考えてしまうのかもしれません。
こういった要因から、予備校信仰が強いのだと思います。
他にもいろいろな要因はあるかと思います。
ぜひ皆さんのご意見を聞かせていただけたら嬉しいです。