予備校講師をやっていた時、「浪人は時間の無駄」と言っている講師がいました。
もちろん、現役生で第一志望にうかることが一番望ましいです。
しかし、第一志望に合格できる人は一握り。
大学の定員厳格化が叫ばれている現在、私が受験生の頃よりももっと厳しい状況になっています。
そこで、浪人をする人もいるでしょう。
本日は「浪人」について触れていきます。
まず、「浪人」には2種類あります。
- 合格はしたが、行きたい大学ではなかったので、浪人をする
- どこも合格できなかったので、浪人をする
多くは1番ではないでしょうか?
滑り止めと思っていた大学しか合格できず、納得がいかないので浪人をする。
思考としては悪くないと思います。
「こんな大学に行くのは恥ずかしい。」というのもわかります。
2番の方は仕方ありません。しっかりどこがいけなかったのか分析しましょう。
1番の項目に当てはまる方はよく考えてみましょう。
1年間浪人をして、必ず第一志望に合格できますか?
不合格だった今年、あなたはどこのラインにいたのでしょうか?
「ぎりぎり不合格」の人と、「箸にも棒にも掛からないで不合格」の人。
もちろん、「一生懸命やれば合格できるから!」という人もいるでしょう。
受験に絶対はありません。その日の体調や天候も不確定要素です。
実力が100%発揮できる受験日はないに近いと思います。
第一志望に合格できなかった、受験結果に納得できなかったからと言って安易に浪人を決意するのは危険です。
私の同級生で浪人した人もいますが、現役時代目指していたレベルの大学までしか行けていない人ばかりでした。
人によっては浪人をして、第一志望に無事合格した人もいますし、知っています。
そういう人に共通しているのは、
「現役時代よりも過酷な環境に身を置くことができる人」
です。
現役生と同じようなやり方ではなく、浪人生の特性を活かして、有限の時間を限界まで追い込み、最初から最後までとことん追求できた人は合格できます。
逆に、浪人を決めて4,5月は流してしまう人、夏ごろに同級生と遊んでしまう人、予備校に通っているだけで満足してしまう人は浪人はしない方が身のため親のためです。
夏以降は現役生が部活動を終え、本格的に受験勉強を開始します。
今までの1年間のアドバンテージなんか全くないと感じてしまうほど、追い上げがすごいのです。
その追い上げを上回るスピードで自分が進化できなければ、現役生の勢いに負けてしまいます。
現役の時は周りに同級生がいて、相談できる環境にいたと思います。
浪人生ではなかなかその環境はありません。
ココロが折れるのもはやいのです。
自分をきちんと保ちつつ、どんどん追い込める人。
それが浪人しても成功する人です。
あなたはどのような人でしょうか?
自分の性格によって、どうすべきか判断しましょう。
実りある1年にするか、ただ1年遅くなっただけなのか。決めるのはあなたです。
時間の無駄にするかどうかはあなた次第です。
後悔のない人生はほとんどありません。
「あの時こうしてたらなあ。」と思うことはたくさんあります。
しかし、決断したのなら、自分の意志で決めたのなら、責任を持ちましょう。
そして即行動!
時間は待ってくれません。
自分のお尻を自分でたたいて、前に進むしかないのです。
まずは1歩を踏み出すこと。動きながら考えればいいのです。
また今度、「浪人生のための予備校選び」を記事にしたいと思います。