総合型選抜1回目がほぼ終わり、各大学の状況が見えてきました。
それでは、現状の確認とそこから見える一般選抜の予測についてお話したいと思います。
※あくまで私個人の考えです。実際の状況とは異なることもございます。
1、総合型選抜(旧AO入試)の現状
総合型選抜(旧AO入試)の1回目が終わる、もしくは今週中に試験が行われるところが多いですが、志願者数は昨年並みの大学が多いようです。
【超安全志向】と言われている今年ですが、出足が遅い感じがあります。
その理由は、「大学入試改革とコロナのダブルパンチ」でしょう。
大学側は、大学入試改革によって入試方式や試験内容が大きく変わると謳っていたところも、コロナの影響により再度方向転換をしなければいけない状況でした。
一方で高校生や高校の先生側は、情報収集をするための場がなく、能動的に情報を取りにいかなければいけませんでした。
情報のアップデート回数が多かったこと、情報を取りにいかなければいけなかったこと。
大学と受験者を繋いでいたものが一気に機能しなくなってしまいました。
そのため、一番選考が早い総合型選抜は「思った以上に人が集まらない状況」になっているということです。
さらに、「今年は総合型選抜の志願者の質の差が激しい」と言っている大学もあるようです。
志願者の質とは、単に高校の偏差値でレベルが下がったというわけではなく、【志望理由が定まっていない受験生の割合が増えた】ということです。
・自己分析の深さ
・大学分析の深さ
・大学で学びたいことの明確さ
このような内容に関して分析し、文章化できている受験生と、できていない受験生の差が激しいということです。
以上のことから、総合型選抜の1回目については、大学側にとっても受験生側にとっても受けることが難しい状況にあったと考えられます。
しかし、【超安全志向】は依然として業界内で囁かれています。
それでは、受験生はどのような受験方式に集まるのでしょうか?
2、学校推薦型選抜(指定校)に集中しそうだ
ずばり、【学校推薦型選抜(指定校)】に集まると考えられます。
その理由は以下の2つが考えられます。
- 受験すればほぼ100%合格すること
- 入試の準備が他の選抜方式よりも緩いこと
指定校推薦とは、大学と高校の間でお約束をする入試とも言えます。
大学が示す基準をクリアしている受験生であれば、ほとんど100%の受験生が合格します。
この安心感は他の選抜にはありません。
また、指定校推薦の面接は総合型選抜(旧AO)ほど準備することは多くありません。
なぜたくさんの指定校からその大学を選択したのか、その学部で学びたいことなどを話すことができれば大丈夫です。
こちらも、他の選抜とは雰囲気が違います。
したがって、【超安全志向】の受験生は学校推薦型選抜(指定校)を選択する確率が例年よりも高いと思われます。
それでは、一般選抜(旧一般入試)の受験生はどうなのでしょうか?
3、一般選抜の受験生は減る!?
前述の通り、今年の大学入試は【超安全志向】が大きく働くと考えられています。
今年は大学入学共通テスト初年度ということもあり、国公立大学志願者も減少すると思われます。
実際に、大学入学共通テストの出願者数は53万5,244人。2020年度大学入試センター試験の確定出願者数と比較すると、2万2,455人の減少です。
特に、浪人生は昨年よりも大きく減少しています。
これは言い換えれば、最後まで同じ土俵で戦うことができる。
と言えるでしょう。
同級生との闘いがメインですので、勉強量は大差ありません。
4、一般選抜を受けようと考えている受験生へ
一般選抜は修羅の道です。
問題の出題傾向も変わる大学もあります。
周りの同級生は総合型や学校推薦型選抜(指定校)で年内には進路が決まっている人も多いでしょう。
誘惑が非常に多い中、「一般選抜を受ける意味はあるのか?」と悩む人もいるでしょう。
それでも、ぜひ最後まで諦めずに頑張ってほしいです。
今の状況とは全く違いますが、私も一般入試で大学に合格した一人です。
一般入試に向けた受験勉強の中で、私は「自分なりの勉強法」を見つけることができました。
また、
「自己分析」もできました。
・自分のモチベーションの源は何か
・暗記系はどのようにやると習得できるか
・タイムスケジュールはどのようにすべきか
・勉強に適した周りの環境は何か
・ストレス発散方法はなにがいいか
このような経験は一生に一度きりです。
「浪人できない。浪人は嫌だ。」と何度思ったかわかりません。
でも、そうならないために「今何をすべきか。」をきちんと考え、自分に合った勉強法で地道にやってきたおかげで今の自分があると確信しています。
第一志望じゃなくてもいいんです。
一生懸命人生をかけて勉強に捧げてきた日々が、その経験があなたの財産になります。
努力は必ず実を結ぶわけではありません。
でも、どんな世界であれ、努力していなければ成功し続けることはできません。
ぜひ、自身の未来のためにもう一度上を向いて頑張ってください。